bamboo art: GEN Mitsuhashi________ 竹の造形 三橋 玄



作品解説  「飛龍2012」



飛龍01

「飛龍 2012」は、天に向かって飛翔する全長20mの龍である。

2012年「辰年」の新年を祝うモニュメントとして
大阪南港の「ATC(アジア太平洋トレードセンター)」内の高さ約19mの吹き抜け空間に
2012年1月末まで展示された。

飛龍02

素材の竹は、ボランティアと共に、大阪府内千早赤阪村の放置竹林の整備を行いながら伐り出し、
約2ヵ月をかけて加工、乾燥、成形を行なった。

「 ATC」での現地制作は7日間を費やし、うち5日間の様子は一般に公開された。

飛龍03
龍は、水を司る。
水なくして あらゆる命は生きることができず、
人も、その恩恵のもとに暮らしてきた。

その一方で、
龍は、決して人の思い通りにならない恐るべきエネルギーでもある。
雷や嵐を呼び、岩を砕き、山を崩し、人里を飲み込む…
そんな恐ろしい姿もよく昔話に登場する。

自然への畏れを忘れることなかれ。

そんな戒めが、龍の恐ろしい姿に込められている。

大きな災害が世界中を襲い、不安と混乱が続いた2011年。
3・11東関東大震災、そして未曾有の原発事故は、人々の生活の根底を揺さぶった。

自然や他の生き物どころか未来をも顧みず、
ただ力と便利さを追い求めてきた人類。
あの揺れと津波は、私たちへの警鐘か?

激動の2011年が終わり、2012年が始まる。
それは、辰年。

私は、辰年2012年の幕開けを明るく祝いたいと思った。

私たちは、サバイバルの時代を生きている。
サバイバル、生き抜くための最低条件は「楽観」だと思う。

目の前の現実を楽しめること。
明日はきっといいことがあるさ、と眠りにつけること。

諦めた者は、死んでいく。
生きることを楽しまずして、生き抜くことはできない。

だから、私は、天に向かって羽ばたく大きな龍を作った。
私の希望をのせた龍だ。


飛龍04


「飛龍2012」の頭は赤い柱に向かっており、背後の大ガラス面から朝日が射すとき、昇る龍の頭が影として映し出される。

飛龍06


飛龍07

設置場所の吹き抜けは4階層のテラスに面したおり、階を登りながら異なる視点で作品を観ることができる。

飛龍08




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